症例ブログ

子宮蓄膿症

主訴:水をたくさん飲む、陰部から液体が出ている、元気が明らかにない
避妊手術を行っていない子たちで多い症例の1つが子宮蓄膿症です。
今回も写真と一緒にご紹介させていただきます。
子宮蓄膿症
子宮蓄膿症とは、膿汁が子宮内に貯留してしまう、緊急性の高い病気です。
女性ホルモンの影響で子宮内に膿性分泌液が多くなり、
細菌が入り込むことによって感染を引き起こし、発症します。
6歳以上の未避妊の犬猫が発症リスクが高いと言われています。
症状として現れるのは多飲多尿、食欲不振、嘔吐、膣からの分泌液、腹部の膨満等が挙げられます。
主に血液検査やレントゲン、エコー検査で確認し、場合によってはすぐに外科手術(子宮・卵巣全摘出)が
必要です。

陰部に膿が付着している状態

 

エコー検査にて子宮に液体貯留が認められた

 

開腹手術の実施 これが腹腔内で破裂してしまうと今度は腹膜炎を起こす可能性もあります。

 

 

院長からアドバイス

わんちゃん・ねこちゃんは、半年齢を過ぎてくると避妊手術は必要ですか、とよく相談を受けます。

避妊手術は最初の発情前に、今後なりうる病気(子宮蓄膿症、卵巣嚢腫、卵巣腫瘍)を

予防するだけでなく、将来的な乳腺腫瘍の予防にも繋がります。

 

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