駒沢どうぶつ病院からのお知らせ
世田谷駒沢・桜新町の動物病院「駒沢どうぶつ病院」からの大切なお知らせです。なお、内容は随時更新していますので、最新の情報をお確かめください。なお、詳細につきましては当院までお問い合わせください。
🔰ねこちゃんを初めて飼う方へ ~完全室内飼いで長生きさせる方法~
医療情報の信頼性について
執筆者: 駒沢どうぶつ病院
所在地: 〒154-0012 東京都世田谷区駒沢3-16-2
電話: 03-3421-7009
最終更新: 2026年6月3日
【医療情報の重要表示】
本記事は猫の健康管理に関する一般的な情報を提供していますが、個別の診断や治療の代替とはなりません。愛犬の健康状態に応じた適切な対応については、必ず獣医師にご相談ください。
猫を迎える前の心構え

猫との生活は15年以上の長期的な責任
猫の平均寿命は室内飼いで15~20年と言われています。
猫を家族に迎えることは毎日のケア、医療費、環境整備の責任を長期にわたって引き受けることを意味します。
確認すべき5つのポイント
1) 時間的余裕:毎日の食事、遊び(1日最低30分)、トイレケア
2) 経済的余裕:年間費用:約20~40万円(フード・医療費・トイレ用品・保険費用等)
3) 住居環境 :ペット可物件、脱走防止策、上下運動できる十分なスペース
4) 家族の同意:全員が猫を迎え入れることに賛成し、ケアを分担できるか
5) アレルギー:家族に動物アレルギーが無いか事前確認
猫種選びのポイント
🐱短毛種:アメリカンショートヘア、ロシアンブルー、シャム等
→グルーミング等のお手入れが簡単、初心者向き🔰
🐱長毛種:ペルシャ、メインクーン、ラグドール等
→毎日のブラッシングが必須、毛玉予防重要✂️
🐱日本猫:雑種
→丈夫で病気に強い、性格多様、保護猫として迎え入れられる⭐
室内飼育の重要性
室内飼育が推奨される理由
📍交通事故防止 ▶外出猫の死因第1位。室内飼いで完全回避
📍感染症予防 ▶猫エイズ(FIV)、猫白血病(FeLV)、猫カリシウイルス等の感染リスクの大幅減少
📍ケンカ・怪我の防止 ▶野良猫との接触によるケガ、噛み傷からくる感染を回避
📍寄生虫予防 ▶ノミ・マダニ・回虫等の寄生リスク低減
📍迷子・盗難防止 ▶帰宅できずに迷子になってしまうリスクがゼロ(マイクロチップによる個体識別可能)
📍近隣トラブルの回避 ▶糞尿被害、鳴き声による近隣トラブル防止
室内飼育の環境づくり
・上下運動スペース:キャットタワー、棚、窓辺の台を設置
・隠れ場所 :ダンボール箱、猫用ハウス等の安心できる場所
・爪とぎ設置 :複数箇所に爪とぎを設置→家具の保護
・脱走防止 :玄関に二重扉、窓に網戸ロックを設置
・危険物除去 :観葉植物(ユリ科等有毒植物)、小物の誤飲リスクの排除
必要な準備物リスト
✅ トイレ :トイレトレー、ペットシーツ ▶飼育頭数に対して+1個、猫の体長に対して1.5倍のサイズのもの、猫砂は好みに合わせて(鉱物系・紙系・シリカゲル等)
✅ 食事:フード、水、食器 ▶年齢に適したフード、洗いやすいステンレスまたは陶器の食器(プラスチック製はアレルギーリスクあり)
✅ 寝床:ベッド、毛布 ▶暖かく清潔に保てる素材→複数箇所に設置
✅ 爪とぎ:爪とぎ台(ダンボール・麻縄) ▶複数タイプを用意し、好みを確認
✅ ケア用品:ブラシ、爪切り ▶被毛タイプに応じたブラシ
✅ キャリー:キャリーバッグ ▶動物病院等の移動用、丈夫で通気性良好なもの
✅おもちゃ:噛むおもちゃ、知育玩具 ▶誤飲防止の大きさ、丈夫な素材
初期費用の目安
💰準備物購入:2~4万円
💰初回ワクチン接種(計2回):約1万円
💰健康診断:約2,000~3,000円
💰マイクロチップ登録:約5,000~6,000円
=合計:約4~7万円
年齢別健康管理

【子猫期】生後2カ月~1歳
健康管理のポイント
・ワクチン接種:生後2カ月齢と3ヶ月齢で2回の3種混合ワクチン(初回ワクチン接種時期によっては3回接種)
・寄生虫予防 :初回健康診断時に検便、必要に応じて駆虫薬の投与
・健康チェック:月1回の体重測定、食欲・排泄・活動性の観察
・避妊/去勢 :生後6ヶ月齢以降推奨(望まない繁殖防止、行動問題予防、病気リスク低減)
食事管理
・子猫用フード(高カロリー・高タンパク)を1日3~4回に分けて給餌
・生後6ヶ月以降は1日2回に移行
・新鮮な水を常時提供 (腎臓病予防のため)→水飲み場は飼育頭数に対して+1の数を用意
社会科とトレーニング
・トイレトレーニング ▶通常は母猫から学習済み
・体を触られることに慣れさせる ▶今後の爪切り、投薬処置の為
・キャリーに慣れさせる ▶動物病院、災害時の避難所の移動時等の為
【成猫期】1歳~7歳
健康管理のポイント
・定期健康診断:年1回(3歳以降は半年に1回推奨)
・ワクチン接種:年1回の3種混合ワクチン
・体重管理 :月1回の体重測定、肥満予防→室内飼い猫の約40%が肥満
・デンタルケア:3歳以降の80%が歯周病、定期的な歯磨き・歯科検診
食事管理
・成猫用フードを1日2回、その子の給餌量を把握し、給餌
・適正体重、正常なBCSの維持(肋骨を軽く触って確認できる程度)
・水分補給重視 →ドライフードのみの場合は水を多く飲ませる工夫をしてあげる
・1日最低15~30分の運動・遊び時間を作り、運動不足・ストレス解消をさせる
*猫じゃらし・レーザーポインター等で狩猟本能を刺激してあげる
*キャットタワーで上下運動の促進 等
【高齢期】7歳以降
健康管理のポイント
・定期健康診断:半年に1回(血液検査、尿検査、血圧測定 等)
⚠️注意すべき病気▶慢性腎臓病、甲状腺機能亢進症、糖尿病、悪性腫瘍、心疾患、関節炎 等
💡早期発見のサイン:食欲低下、体重減少、多飲多尿、嘔吐、活動の低下
食事管理
・シニア用フード(低リン・低ナトリウム、関節サポート成分配合)
・腎臓病リスクに配慮した水分補給(ウェットフードの併用)
・食欲低下時はフードを温めて香りを強めてあげる、少量頻回の給餌
生活環境の調整
・トイレの数、水飲み場を増やす ▶各階に設置
・低い段差のトイレ、ベッドの設置 ▶関節炎に配慮
・滑りにくい床材、ステップの設置
食事と栄養管理
キャットフードの選び方
🐟総合栄養食表示:AAFCO(米国飼料検査官協会)基準クリア、タウリン配合
🐟原材料 :肉類・魚類が第一原料、穀物少なめ
🐟年齢適合 :子猫用・成猫用・シニア用の区別
🐟健康配慮 :下部尿路疾患(FLUTD)配慮、低マグネシウム
❌与えてはいけない食べ物❌
☠️中毒性食品 :チョコレート、玉ねぎ、にんにく、ぶどう、レーズン、キシリトール、アボカド、ナッツ類、生の豚肉
☠️魚介類 :生のイカ・タコ・エビ(ビタミンB1欠乏症)、生魚の過剰摂取(黄色脂肪症)
☠️乳製品 :牛乳(乳糖不耐症での下痢症状)
☠️人間の食べ物 :塩分・糖分過多、香辛料入りのもの 等
💧水分補給の重要性💧
猫は砂漠起源の動物で水をあまり飲まないため、“慢性腎臓病”や“下部尿路疾患”(膀胱炎・尿石症)のリスクが高いです
・複数個所に水飲み場を設置してあげる
・循環式給水器の使用 ▶新鮮な水を好むため
・ウェットフードの使用 ▶水分含有量70~80%%
・フードに水を加える
予防医療の基本

ワクチン接種
💉3種混合ワクチン(コアワクチン)
🚨猫ウイルス性鼻気管炎(FVR) 【致死率】10~20% ▶感染力 強、呼吸器症状、眼の炎症
🚨猫カリシウイルス感染症(FCV) 【致死率】20~30% ▶口内炎、呼吸器症状、変異株多数
🚨猫汎白血球減少症(FPV) 【致死率】50~90% ▶パルボウイルス、子猫は特に危険⚠️
📅接種スケジュール
・子猫:生後8週齢、12週齢の2回接種
※生後2か月齢頃に1回目、その後4週間ずつ間隔を空けて2回目・3回目のワクチン接種がベスト
・成猫:年1回の追加接種(完全室内飼育の場合は3年毎も可能、獣医師と要相談)
💡ワクチン接種の必要性論争について
『室内飼育の猫にワクチンは不要』という意見もありますが、以下の理由から年に1回の接種を推奨します
〇飼い主の衣服・靴にウイルスが付着し、持ち込まれる可能性
〇災害時、避難所での感染リスク(避難所に入れないケースもある)
〇ペットホテル・動物病院入院時の要求
寄生虫予防
💊フィラリア :月1回の予防薬投与(任意) 【必要性】犬ほど感染率は高くないが発症すると致命的→現在では滴下式のタイプもあり
💊ノミ・マダニ:月1回のスポット薬 【必要性】完全室内飼育でも人間が持ち込む可能性がある
💊回虫・条虫 :年1回の検便+駆虫薬 【必要性】特に感染リスクが高い
日常のケアとボディチェックリスト
✅眼 :充血・目ヤニ・涙の有無
✅耳 :赤み・臭い・耳垢の量(※茶色い耳垢は耳ダニがいる可能性)
✅口 :歯石・歯肉の色・口臭・よだれ
✅皮膚:脱毛・発疹・しこり・フケ・ノミの糞
✅爪 :過長・割れ・巻き爪
✅排泄:尿の色・量・頻度・便の硬さ・色
✅体重:急な増減(±5%は要注意⚠️)
自宅でできるケア
・ブラッシング:短毛腫=週2、3回 長毛種=毎日(毛球症予防)
・歯磨き :可能であれば毎日が理想(歯周病予防)
・爪切り :月1~2回
・耳掃除 :月1回(イヤークリーナーを使用、耳垢が多い場合のみ)
⚠️猫にシャンプーは基本的に不要です(自分でグルーミングをするため)。
必要な場合は猫用の低刺激シャンプーを使用し、年に1~2回程度に留めます。
よくある健康トラブルと対処法
下部尿路疾患
【症状】頻尿、血尿、トイレ以外での排尿、排尿困難
【原因】尿石症、膀胱炎、ストレス
【対処】緊急性が高い(特にオス猫の尿閉塞は命に関わる) 。速やかな受診推奨。
予防は水分補給、ストレス管理、FLUTD対応フードの使用。
慢性腎臓病
【症状】多飲多尿、食欲低下、体重減少、嘔吐
【原因】加齢、遺伝、脱水、高血圧
【対処】7歳以降の猫の30~40%が罹患。
早期発見には定期的な血液検査が重要。治療は食事療法、輸液、降圧薬の使用等。
毛球症
【症状】嘔吐、食欲不振、便秘
【原因】グルーミングで飲み込んだ毛が胃腸に蓄積
【対処】ブラッシング頻度を増やす、毛玉ケアフード、猫草提供 →改善しない場合は受診
歯周病
【症状】口臭、よだれ、食欲低下、歯肉の赤み
【原因】歯垢・歯石の蓄積
【対処】毎日のデンタルケア、定期的な歯科検診 →重症の場合は全身麻酔下で歯石除去
駒沢どうぶつ病院の取り組み
駒沢どうぶつ病院では、飼い主様とペットの双方にとって安心できる医療を提供するため、以下の取り組みを大切にしています。
🌸心のこもった診療
言葉が話せないペットの気持ちに寄り添う診療
🌸痛みを最小限に抑えた治療
麻酔やレーザー治療による苦痛やストレスの軽減
🌸インフォームドコンセントの徹底
治療方針を丁寧に説明し、飼い主様とともに最適な選択
🌸最適な治療法の選択
投薬・サプリメント・免疫療法・オゾン療法等、体に優しい選択肢
🌸免疫療法の導入
副作用の少ない治癒で体への負担を軽減
🌸夜間救急との連携体制
TRVA夜間救急動物医療センターとの連携、緊急時も安心
アクセス

- 住所:〒154-0012 東京都世田谷区駒沢3-16-2
- 最寄り駅:東急田園都市線 桜新町駅から 駒沢方面に約12分程度
- 駐車場:無し 近隣の時間貸し駐車場をご利用ください(病院の向かいなど)
診療時間
| 曜日 | 午前 | 午後 |
|---|---|---|
| 月火水金土祝 | 9:30〜12:30 | 15:30〜18:30 |
| 木・日 | 休診 | 休診 |
関連ページ
院長紹介

院長名:田部 久雄
所属:駒沢どうぶつ病院 院長
所属学会・団体:
- 東京都獣医師会 世田谷支部
- 日本獣医麻酔外科学会
- 日本獣医循環器学会
- 日本臨床病理学会
- 免疫療法研究会
経歴:
日本大学卒業後、都内動物病院にて臨床経験を積み、カナダの動物病院で6か月研修後帰国 一般診療に加え、内科外科眼科診療を中心に多数の症例を経験。
地域に根ざした医療を志し、駒沢どうぶつ病院を1984年二代目として引き継ぐ。2025年で創業70年。臨床一筋48年
専門分野:
内科 外科 歯科 整形外科 眼科(独自の涙焼け改善手術) 皮膚科 予防医療 免疫療法 終末期医療
メッセージ:
大切なご家族であるペットが安心して過ごせるよう、丁寧な診療を心がけています。
本記事の情報は2026年6月時点のものです。猫の健康管理方法には個体差があり、症状や状況によって適切な対応は異なります。最新情報や具体的な対応については、必ず獣医師にご相談ください。










